原作者の井上雄彦自身が監督・脚本を手がけ、東映アニメーションの革新的なCG技術によって結実した映画『THE FIRST SLAM DUNK』。本作は宮城リョータの物語を主軸に据えつつも、コート上で限界を超えて戦うシューターの知られざる側面を容赦ないリアリズムで掘り下げてみせた。
劇中で描かれた山王工業戦において、三井の消耗ぶりは息を呑むほどの切迫感を放つ。息が上がり、膝に手を突き、視界が滲む極限状態。それでもボールが手元に収まった刹那に見せる、一切の乱れがない完璧なシュートフォーム。映画独自の演出として話題を呼んだリョータとの中学時代の交錯シーンや、無言の視線が物語る信頼関係は、原作の行間を埋める重要なピースとなった。現在ではNetflixやAmazon Prime Videoなどの配信サービスを通じ、細部の呼吸や足元のステップに至るまで、コマ送りでの緻密な考察が世界中のファンによって続けられている。