天真爛漫なキャラクターで知られる彼女だが、その内面には深い情愛と芸術家としての鋭い感性が脈打っている。50年近く寄り添い、2019年に旅立った夫・和田誠氏への思いは、今なお彼女の言葉の端々から溢れ出ている。
「誠さんが美味しいと言ってくれるのが一番嬉しかった」。その言葉通り、彼女の料理の原点は常に愛する人を喜ばせることにあった。悲しみを抱えながらも前を向き、明るく振る舞う姿に、多くのファンが涙し、励まされてきた。
若い頃に培ったシャンソン歌手としての表現力も、彼女の魅力を形作る重要な要素だ。リズム感あふれるトークとドラマチックな料理法は、まさに歌を歌うかのようなライブ感に満ちている。