当時の会見には通訳のみが同席し、詳細な公式議事録は作成されなかったと長年信じられてきた。しかし、機密指定を解除された米側の公文書や秘匿されていた側近の手記を突き合わせることで、水面下で交わされたやり取りの全体像が浮き彫りになりつつある。
通訳を務めた奥村勝蔵氏の覚書や米側の内部報告書によれば、会見は極めて緊迫した空気の中で始まった。敗戦国の元首が自ら出向くという異例の事態に、当初は高圧的な態度を見せていた米軍高官たち。だが、通訳を介して語られた言葉は、彼らの予想を遥かに超える重みを持っていたのだ。