今や数十億円の賞金が飛び交い、世界的な一大産業となったeスポーツ。ゲーム業界がこれほどまでに巨大なプロフェッショナル市場へと発展した背景には、昭和の時代にゲームを「子供の遊び」から「魅せるパフォーマンス」へと昇華させた高橋名人の存在があったことは間違いない。
彼は現代のeスポーツシーンに対しても、温かくも冷静な眼差しを向けている。過度なゲームプレイによる健康被害や依存が議論される現代において、彼が昭和の時代から発信し続けてきた「ゲームは1日1時間」という標語の価値が、あらためて見直されているのだ。単にプレイ時間を制限する言葉ではなく、「勉強もスポーツも遊びもバランスよく楽しんでほしい」「ゲームに呑まれるな、楽しむ主体であれ」という、プレイヤーの健やかな成長を願う親心のメッセージであったことが、競技シーンの最前線でも再評価されている。