なぜ、これほどまでに夫婦間で育児に対する認識のギャップが生じてしまうのか。夫婦発達心理学の知見は、子ども誕生というライフイベントが引き起こす「役割再構築の失敗」をその要因として挙げている。男性は親としての自覚やスキルを時間をかけて獲得していく傾向がある一方で、女性は妊娠・出産を経て命を守る強烈なプレッシャーに直面する。このタイムラグが、妻側の苛立ちと夫側の困惑を生み出す。
また、マリッジカウンセリング業界の最新分析によれば、多くの夫が「妻からの細かな指示がないと動けない」状態、すなわち主体性の喪失に陥っているという。指示通りに動いても「やり方が違う」と叱責され、結果として学習性無力感に陥り、さらに動かなくなるという悪循環が発生しているのだ。この負のループを断ち切るには、精神論ではなく科学的なアプローチが不可欠となる。