言語学的なアプローチを取ると、さらに明確な違いが見えてくる。国際音声記号(IPA)において、「Dodgers」の表記は /ˈdɑːdʒərz/ (アメリカ英語)となる。先頭の「D」から続く「ɑː」は、唇を丸めずに口を大きく開ける開母音。そして「dg」の部分が複合子音 /dʒ/ を形成し、一気に破裂するような立体感を生み出す。
ここで重要な役割を果たすのがフォニックスの概念だ。アルファベットの綴りと発音の規則性を学ぶこの手法を当てはめると、「dge」が一つのまとまりとして /dʒ/ の音を作っていることが理解できる。続く「r」に伴う曖昧母音シュワー(/ər/)は、舌を奥に引きながら弱く発音される。つまり、日本語のように各音をハッキリ自立させるのではなく、強弱のダイナミクスでひと続きの波を作るのがネイティブの発声パターンなのだ。