県政報道の中枢となるのが、埼玉県庁内に設置された記者クラブだ。予算編成や条例案、防災対策に福祉政策など、住民生活に直結する決定がこの場所から次々と発表される。
定例記者会見の場では、大野元裕知事と記者たちの間で白熱した質疑応答が繰り広げられる。行政側の発表をそのまま垂れ流すのではなく、税金の使い道は妥当か、政策の恩恵は届いているかといった鋭い問いかけが飛ぶ。地方行政・社会報道の真価は、行政のチェック機関として権力を批判的に監視する視点にある。
埼玉県庁記者クラブに詰める記者は、広報紙には載らない「県庁の本音」を探るべく、職員や議員への密着取材を絶やさない。複雑な行政手続きの陰に隠れた市民の苦悩を拾い上げ、政策の穴を告発する記事は、こうした日々の攻防から誕生している。