学術的な観点に目を向けると、トカゲは有鱗目(ゆうりんもく)トカゲ亜目に属し、爬虫類綱(生物分類)の中で非常に大きなグループを形成している。日本国内でもニホントカゲやカナヘビなど多種多様な個体が生息しており、古くから人々の身近な存在であった。
日本語の歴史的推移を長年分析している国立国語研究所の文献調査などを参照すると、明治期以降の理科教育や博物学の発展に伴い、和名としての「トカゲ」に漢字「蜥蜴」を充てる表記が定着していった経緯が浮き彫りになる。生物学的な分類名としての平仮名・片仮名表記と、漢籍由来の漢字表記が重なり合いながら、現在の日本語文化を形作ってきたのである。