こうした実態を受けて、空調設備・ビルメンテナンス業界も大きな変革を迫られている。従来のビル管理は「室温と湿度のコントロール」が主軸であり、換気量は省エネルギーの観点から必要最小限に抑えられる傾向が強かった。
しかし、産業保健・労働衛生の観点から「従業員の生産性向上と健康保護」が企業の最重要課題として浮上した現在、空気質(IAQ: Indoor Air Quality)の最適化は投資対効果の高い経営戦略と捉え直されている。産業保健・労働衛生の専門家らは、換気効率の改善こそが、どんな社員研修よりも離職率低減と業務精度向上に直結すると提言する。