野崎という男を語る上で避けて通れないのが、作中に散りばめられた怪しすぎる行動の数々だ。モンゴル警察のリュウ(バルサラハガバ・バトボルド)との強固なパイプ、狙撃手顔負けの銃撃スキル、さらには別班(超法規的諜報組織)の動きをことごとく先回りする恐るべき勘の鋭さ。一捜査官の能力を明らかに逸脱している。
「実は彼こそがテントの内通者ではないか」「いや、別班を裏から操る真のフィクサーだ」といった極端な考察すら跳梁跋扈した。特にファンの間で語り草となっているのが、彼が過去に死なせてしまったという「リュウ」という名の協力者の存在だ。あの哀愁を帯びた眼光の裏に、どれほどの闇と執念が隠されているのか。回収されていない伏線は、今もファンの想像力を刺激してやまない。