日本の家電産業を牽引する三菱電機株式会社は、空調分野を成長のコア事業として位置づけている。代表執行役社長の漆間啓氏は、持続可能な社会の実現に向け、省エネ性能と人間のウェルビーイングを両立させるイノベーションの重要性を繰り返し強調してきた。
グローバルな環境規制の強化と電気代上昇というダブルパンチに対し、機器自体のエネルギー効率向上だけでは限界がある。人の感覚に合わせた無駄のない高度な制御こそが、次の10年を決める鍵となる。自社開発の高性能半導体とセンシング技術を集約し、空調の価値を「冷やす道具」から「人を健やかに保つインフラ」へと高める戦略だ。