巨大な資金が動いた「ヒューリックによるレーサムTOB買収プロジェクト」は、日本の不動産業界における近年の歴史的転換点となった。この買収劇を語る上で欠かせないのが、かつて筆頭株主として君臨していた香港のアクティビストファンド、オアシス・マネジメントの存在だ。オアシス側の保有株買い取りを含む1700億円規模のTOB提案は、株式市場に大きなショックを与え、株価の急変動を引き起こした。
EDINETに提出された大量保有報告書やTOB関連開示、そしてYahoo!ファイナンスで記録された急激な売買高の急増は、市場参加者がいかにこの買収劇を注視していたかを物語る。旧来の上場維持路線から、ヒューリックの強力なバランスシートと信用力を背景にした非公開化・グループ一体化への舵切りは、短期的な投機資金を排除し、腰を据えた再成長へ向けた戦略的判断であった。