2018年の発表当時、業界を大いに沸かせたのがLINE Bank設立プロジェクトだ。スマホひとつで全ての金融取引が完結する「手のひらの中の銀行」を目指し、LINE Bank準備株式会社を軸に準備が進められていた。既存の銀行口座にはない圧倒的なUI/UXと、SNSアプリならではの気軽さを前面に押し出し、若年層を中心に圧倒的な関心を集めていたのは記憶に新しい。
しかし、立ちはだかったのは金融機関に求められるセキュリティとシステム構築の極めて高いハードルだった。パートナーである株式会社みずほフィナンシャルグループとの共同作業は、厳格な金融ガバナンスとスピード感を命とするIT企業文化との擦り合わせに時間を要した。当初の予定を過ぎてもシステム完成の目処が立たず、開発コストは想定を遥かに超えて膨れ上がった。