個人事業主や副業ワーカーが申告を行う際、選択すべきは「青色申告」か「白色申告」かという点です。両者の最大の違いは税制上の優遇措置と帳簿付けの手間にあります。
青色申告の承認を受けて複式簿記で記帳を行い、e-Taxによる電子申告または電子帳簿保存を行うことで、最大65万円の青色申告特別控除が受けられます(書面提出の場合は55万円、単式簿記の場合は10万円)。さらに、赤字を最長3年間繰り越せる「純損失の繰越控除」や、30万円未満の減価償却資産を一括で経費計上できる「少額減価償却資産の特例」など、資金繰りを大きく助けるメリットが豊富です。
対する白色申告は、事前の青色申告承認申請書が不要で単式簿記による記帳で済みますが、特別控除は0円です。白色申告であっても帳簿の記帳と書類の保存が義務化されている現在、帳簿作成の手間は青色申告(10万円控除)と大差ありません。したがって、一定以上の事業所得がある場合は青色申告を選択するのが合理的です。
また、令和5年分(2026年受付)以降の申告では、インボイス制度(適格請求書等保存方式)の開始に伴い、免税事業者からインボイス発行事業者(課税事業者)へ転換した個人事業主向けに「2割特例(仕入税額控除を売上税額の80%とする負担軽減措置)」が導入された点も実務上の大きな変更点となりました。