自己愛が強く、長い自慢話で周囲を辟易させる滝夜叉丸。現実やフィクションにおいて敬遠されがちな属性を持ちながら、なぜ彼はこれほど好感度が高いのでしょうか。その決定的な理由は、彼の持つ「邪気のなさ」と「根底にある誠実さ」にあります。
滝夜叉丸の自惚れは、他人を蹴落としたり貶めたりするためのものではありません。純粋に「自分が素晴らしい存在である」と信じ込んでいるだけであり、悪意が一切介在しないため、周囲からも「面倒くさいが憎めない奴」として受け止められています。
さらに、乱太郎・きり丸・しんべヱら一年生に対して偉そうに振る舞いながらも、ピンチの際には身を挺して守る兄貴分としての一面を持ち合わせています。傲慢さの裏に透けて見える人の良さ、コミカルなギャグ要員からシリアスな戦闘要員へと一瞬で切り替わるダイナミズムが、長年のファンを惹きつけて離さない本質です。