時代が下り、平成から令和にかけてこの系譜を現代的に再定義したのが北野武監督の『アウトレイジ』シリーズだ。過激なバイオレンス描写とともに怒号が飛び交う本作は、日本国内にとどまらず、世界中の映画ファンを魅了した。そして今や、その波及効果はグローバルなストリーミングプラットフォームへと広がりを見せている。
現在、NetflixやHBO Maxといった世界規模の配信サービスを通じて、日本のハードボイルド作品やヤクザ映画が世界190カ国以上でリアルタイムに視聴されている。字幕や吹き替えの技術が進化したことで、「指を詰める」という日本独特のコンテクストを持つ表現が、海外の映画ファンの間でもバイオレンスジャンルを象徴するポップなスラングとして認識されつつあるのだ。