ブラジャーとバストの下垂に関する議論で必ず名前が挙がるのが、フランスのフランシュ=コンテ大学における研究だ。同大学のジャン=ドニ・ルーヨン教授率いる研究チームは、「フランシュ=コンテ大学バスト追跡研究プロジェクト」を通じて、300人以上の女性のバスト変化を15年間にわたり詳細に追跡・測定した。
この長期調査の結果は、下着・ランジェリー業界や一般社会に大きな衝撃を与えた。若年層の女性被験者のうち、ブラジャーの着用をやめたグループの方が、乳頭の位置が高くなり、胸のハリが保たれたケースが報告されたのだ。ルーヨン教授は「人工的なサポートを取り払うことで、身体が本来持つ組織の緊張が維持され、自然な支持力が働いた可能性がある」と推論している。
この研究成果は世界の医学データベースであるPubMedなどに掲載された関連文献とともに拡散し、世界中でノーブラ運動の根拠として引用された。ただし、研究者自身も認めている通り、対象者の多くは若い女性であり、すでに組織が変化した高年齢層やふくよかなバストサイズを持つ女性にそのまま適用できるわけではない点には注意が必要だ。