低価格とトレンドの素早い変化を売りにするファストファッションブランドのみならず、ハイブランドを含めたアパレル業界全体がSNS上のトラブルに巻き込まれる事例が相次いでいる。背景にあるのは、過酷なマーケティングレースだ。毎日無数のコンテンツが流れるタイムラインの中で、ユーザーの手を止めさせるためには、より刺激的でエッジの効いたビジュアルが求められる。
特にビジュアル重視のInstagramでは、美しい世界観の裏に隠されたメッセージ性が鋭く審査される。サステナビリティを謳いながら実態が伴わない「グリーンウォッシング」や、労働環境への配慮不足を突いた告発投稿が瞬時に拡散し、ブランドイメージを根底から揺さぶる。過剰な演出が「嘘」や「欺瞞」と捉えられた瞬間、熱狂的なファンであったはずのフォロワーは、最も厳格な批判者へと変貌するのだ。