地震発生から「津波の心配はありません」というアナウンスが打たれるまでの時間は、わずか3分程度。この驚異的なスピードを支えているのが、気象庁が運用する高度な「津波予警報システム」である。
従来の地震学で用いられるマグニチュード(M)は短周期の揺れの大きさを測る指標だが、津波の規模を予測するためには、長周期の波から算出される「津波マグニチュード」の把握が不可欠だ。津波予警報システムは、全国に張り巡らされた地震計や海中水圧計のデータをリアルタイムで収集し、過去数十万件に及ぶ数値シミュレーションデータベースと照合する。震源要素と規模が一定の閾値を下回る、あるいは海底の変位が見込まれないとシステムが判定した瞬間、自動的に「心配なし」というフラグが立ち、速報データとして全国へ送信される仕組みとなっている。