激闘の歴史を紐解くとき、絶対に外せない一戦がある。1998年、第70回選抜高等学校野球大会の準決勝だ。松坂大輔という絶対的エースを擁する横浜高校に対し、沖縄尚学が挑んだあの試合は、今も語り草になっている。
試合は息をのむ投手戦。松坂の地を這うような高速スライダーと150キロを超える直球に対し、沖尚ナインは食らいつき、土壇場まで横浜を追い詰めた。結果として横浜が勝利を収め、そのまま春夏連覇という偉業を達成したわけだが、あの時沖尚が見せた凄みは全国のファンに強烈なインパクトを残した。「横浜を最も苦しめたのは沖尚だった」と、当時の高校野球ファンは口を揃える。
この死闘をきっかけに、両校の関係は単なる「東と西の強豪」から「互いを意識し合うライバル」へと変化していった。沖縄の高校野球が全国トップクラスへと飛翔するターニングポイントにもなったのだ。