マウンドに上がった両校のエースが見せた投球内容は、観客席のスカウト陣の目をも釘付けにした。横浜の背番号1が投じるストレートは、回転数2400rpmを超えるノビを持ち、打者の手元でホップするように手元を通過する。初球からインハイを突く度胸は、歴代の代名詞たる大投手たちの面影を彷彿とさせた。
一方、沖縄尚学の左腕エースは、球速こそ140キロ前半ながら、コーナーをミリ単位で描き分ける制球力と、打者の着眼点を外すチェンジアップで凡打の山を築いた。ボールカウント追い込まれてからの落ちる球への変化とキレは、横浜打線にまともなスイングを許さない。一球ごとに変わる配球パターンは、まさにベンチとバッテリーが一体となった芸術的な作品だった。