跡部景吾という配役を決めるプロセスには、常にドラマが存在する。原作者の許斐剛やネルケプランニングのスタッフは、技術的な上手さ以上に「そこに立っただけで人を従わせる空気感」を重視してきたという。
オーディション現場では、演技力や歌唱力の審査はもちろんのこと、入場した瞬間の立ち振る舞いや目線までが厳密にチェックされた。歴代キャストたちが共通して語るのは、役作りのために日常から「跡部景吾として生きる」努力を重ねていたことだ。立ち姿の角度、指先の角度、声のトーンに至るまで、徹底的に研究し尽くされた役作りがあったからこそ、何万人ものファンを魅了する「王国」が完成したのだ。