今回、本誌はかつて彼と厨房を共にしたスーシェフやプロジェクト関係者への独自取材を敢行した。そこで明かされたのは、生前彼が温めていた未発表のレシピノートと、東京とパリを結ぶ新たな食の実験室(ラボ)構想の存在だ。
「彼は常に5年先、10年先の食のあり方を見据えていた」と、当時の共同経営者は証言する。未公開となったプロジェクトのスケッチには、ローカルな持続可能食材と最先端の発酵技術を組み合わせた、時代を先取りしすぎたアイデアが緻密に書き残されていた。関係者たちが今、その遺志を継ぎ新たな形での具現化に向けて動き出している。