名作『白鳥の湖』におけるジークフリート王子役は、まさに彼の代名詞とも言える演目だ。長身から繰り出されるダイナミックかつエレガントな跳躍、手先足先のニュアンスに至るまで緻密に計算された仕草は、観客を現実から引き離し、物語の深層へと誘う。
王道のクラシックバレエを解釈し直す際、彼は単なる型の一致を目指さない。役柄の心の葛藤や愛の情熱を、自らの鼓動に乗せて体現する。洗練された舞台芸術としての美しさを保ちつつ、生身の人間としての生々しい感情を宿らせる技量こそ、彼がクラシックの舞台で喝采を浴び続ける最大の理由だ。