長年強固な関係を築いてきた集英社と鳥山氏サイドに亀裂が入ったきっかけは、2026年春のカプセルコーポレーション・トーキョー設立でした。代表に就任したのは、かつて集英社内で「ドラゴンボール室」を率い、映画『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』などを成功に導いた名物編集者・伊能昭夫氏です。
対立の根本的な理由は、「巨大化しすぎたグローバルIPの意思決定権」にありました。集英社は伝統的な大手出版社として、漫画雑誌を起点としたコンセンサス重視の委員会方式でビジネスを進める傾向があります。一方、世界市場でのエンタメ競合を見据えていた伊能氏は、機動的な意思決定と鳥山氏の意向をダイレクトに反映できるスタジオ主導の体制を求めたと報じられています。
鳥山氏が伊能氏の構想に賛同し、漫画以外のライセンス窓口を新会社へ移管しようとしたことで、出版権だけでなく映像やゲームの主導権を握り続けたい集英社との間で激しい摩擦が発生しました。これが一連の「ドラゴンボール権利対立」の真相です。