ほくろを表現の一部として見事に昇華させた象徴的な人物といえば、椎名林檎の名を挙げないわけにはいかない。デビュー当時、彼女の口元にあった黒いほくろは、アヴァンギャルドで尖った音楽性と見事にシンクロし、唯一無二の世界観を補強する強力なトレードマークとなった。後に除去された際も大きな話題となったが、ほくろひとつで自らのビジュアル演出をコントロールしてみせたセンスは、今なお語り草だ。
また、昭和から平成のアイドル・女優シーンを彩った南野陽子も、あごのラインにあるほくろが大きな話題を呼んだ一人である。可憐なビジュアルの中にアクセントとして映えるそのほくろは、彼女の情熱的かつ凛とした演技を引き立て、多くのファンを虜にした。記憶に残るアイコンとしてのほくろの価値を実証した先駆者と言えるだろう。