スーパーの鮮魚コーナーや回転寿司で「巨大イカ」「タルイカ」と呼ばれる極厚の切り身を見て、「ダイオウイカが使われているのでは?」と誤解するケースが後を絶ちません。しかし、市販されている巨大なイカは「ソデイカ(タルイカ)」と呼ばれる全く別の種類です。
ソデイカは表層から中層に生息し、筋肉中にアンモニアを蓄える必要がありません。そのため肉厚でありながらねっとりとした甘みと強い旨味を持ち、冷凍熟成させることで非常に美味しく食べられる高級食用イカとして流通しています。
一方で、南極海などの冷たい深海に生息する「ダイオウホウズキイカ」は、ダイオウイカと同様に浮力を塩化アンモニウムに依存しているため、味の傾向はほぼ同じです。深海にすむ巨大イカ特有の味覚的特徴として、「筋肉のアンモニア化」は過酷な環境に適応するための共通の進化形態といえます。