文化的な空洞化が生じた隙間を埋めるように急増したのが、コンカフェ(コンセプトカフェ)やメイドカフェの乱立である。かつて秋葉原のアイコンとして親しまれたメイドカフェは、丁寧な世界観とエンターテインメント性を持つ独自の接客文化であった。しかし、近年では過度な営業や悪質な客引きを行う「非正規」な店舗が路上を埋め尽くし、街の景観や治安に影を落としている。
かつて麻生太郎がサブカルチャー外交の文脈で絶賛し、クールジャパン政策の象徴とされた秋葉原の明るいポップカルチャーは、今やグレーゾーンな夜の歓楽街的要素と隣り合わせの状況にある。千代田区は路上客引き防止条例の強化や巡回警備を徹底しているが、いたちごっこの様相を呈している。地元住民や健全な店舗事業者からは、風紀の乱れがファミリー層や女性客の足を遠のかせ、結果として街の価値を下げる悪循環に陥っているとの懸念の声が強い。