特に頻度の高い適応が、膀胱がんに対する経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)の術後管理である。創部からの持続的な微量出血は、放置すれば容易に巨大な血塊となり、尿道やカテーテル腔を塞ぎかねない。持続的膀胱灌流は、創部の止血状況を確認しながら血塊の形成を物理的に防ぐ役割を担う。
また、抗がん剤やBCG注入療法といった表在性膀胱がんに対する筋層非浸潤性治療においても、灌流手技は中核を成す。薬剤を所定の時間だけ膀胱内に保持させた後、安全かつ確実に回収・洗浄する一連のプロセスは、再発予防の成否を分ける重要局面だ。正確な時間管理と患者への適切な事前説明が、治療効果を最大限に高める。