手軽でメリットの多い体操ですが、一部からは「しばらく続けたが効果ない」という声や、「あごが痛くなった」というトラブルも聞かれます。失敗の原因と副作用のリスクを把握しておく必要があります。
効果を実感できない最大の理由は「動作の小ささ」と「継続期間の不足」です。恥ずかしさから口の開き方や舌の突き出し方が甘くなっていると、舌筋への負荷が足りず低位舌は改善しません。また、長年培った口呼吸の癖を上書きするには、最低でも2週間から1ヶ月の継続が必要です。
さらに見落としがちなのが「鼻詰まり(鼻炎・鼻中隔彎曲症など)」の存在です。鼻腔自体が物理的に塞がっている場合、どれだけ体操をしても鼻呼吸への移行は困難です。この場合は無理をせず、耳鼻咽喉科での根本治療を並行して行う必要があります。
もう一つの重大な注意点が顎関節症(あごの痛みや異音)を抱えるケースです。大きく「あー」と開口したり、「べー」と過剰に舌を突き出したりすると、顎関節や咀嚼筋に強い負担がかかり、症状を悪化させる副作用のリスクがあります。
顎に違和感やカクカク音が鳴る場合は、決して無理に大口を開けてはいけません。「あ」と「べ」の動作を控えめにし、「いー」「うー」を中心に軽く動かす変法を採用してください。強い痛みが生じた場合は直ちに中止し、歯科医師等の専門医に相談することが大切です。