『HiGH&LOW』シリーズの屋台骨を支えるSWORD地区の勢力争いにおいて、ファンの間で最も激しく議論されてきたテーマがコブラ村山どっちが強いという宿命の問いです。
ドラマSeason1の第10話で行われたタイマン勝負では、コブラが必殺の関節技(腕ひしぎ逆十字固め)を極め、村山がタップアウトしたことで決着がつきました。しかし、この一戦は村山が「背負うもの」の重さをまだ知らず、退屈凌ぎの暴力に身を委ねていた精神的未成熟期のデータに過ぎません。その後の映画シリーズにおいて、定時制番長としての責任感と仲間への信頼を獲得した村山は劇的な急成長を遂げました。
実際に『THE WORST』以降の描写や外伝ノベライズのテキストデータを照合すると、両者の実力差は以下のように分析できます。
- コブラの優位性:アントニオ猪木を彷彿とさせるプロレスリング仕込みの関節技と、相手の攻撃を正面から受け止めて押し返す圧倒的体幹の強さ。ムゲンの主力として修羅場をくぐり抜けてきた経験値。
- 村山の優位性:拳を交わした相手の癖を瞬時に見抜く天性の格闘センスと、100発のパンチを耐え抜いた常人離れしたペインコントロール(耐痛性)。試合が長引けば長引くほどギアが上がる恐るべきスタミナ。
公式の戦闘パラメータ上、両者が再戦した場合の勝率は極めて拮抗しており、勝敗の行方はその日の体調や路面の状況、仲間への想いの強さといった外的要因に左右される僅差の領域に達しています。
また、SWORD地区強さ格付けを論じる上で欠かせないもう一つのミステリーが、RUDE BOYSのリーダー・スモーキー全盛期実力の計り知れなさです。作中では重い肺の病に冒され、常に吐血の恐怖と戦いながらの戦闘を強いられていましたが、無名街におけるパルクールを駆使した空中立体機動は、他の首領たちとは一線を画す異次元のスピードを誇っていました。
無名街という入り組んだテリトリー内であれば、重力を無視した壁走りや空中からの鋭角的な打撃により、コブラや村山といえどもクリーンヒットを奪うことは極めて困難です。病の進行前、10代半ばから後半にかけての「完全体スモーキー」が存在していたと仮定した場合、間違いなくSWORD地区の頂点に君臨していたであろうというのが、アクション演出チームの振り付けデータからも導き出される見解です。