給与体系の見直しを巡っては、労働組合の側からも激しい議論が巻き起こっている。日本教職員組合(日教組)をはじめとする教職員団体は、単なる手当率の引き上げにとどまらず、給特法の根本的な見直しや時間外勤務の厳格な労働時間管理を求めてきた。
日教組などは、教員の自発的な業務と命令による業務の境界線が曖昧なまま放置されている点こそが問題の本質だと主張する。いくら給料や手当の額面を増やしたところで、持ち帰り仕事や登校前の早朝対応、放課後の児童指導といった過重労働が減らなければ、教員の心身の疲弊は防げないからだ。
現場が本当に求めているのは、単なる金銭的補償だけではない。不要な事務作業の削減、ICTツールの活用による業務効率化、そして何より「子どもに向き合う時間を確保できる持続可能な労働環境」である。給料改善と働き方改革は車の両輪であり、片方だけを動かしても車輪は空回りし続ける。