発端は2008年夏、突如として報じられた写真週刊誌のスクープだった。カラオケボックスのような室内で撮影されたとされるプライベート写真とともに、違法薬物の使用疑惑がセンセーショナルに書き立てられたのだ。当時は嵐が初の国立競技場単独ライブを控え、名実ともにトップアイドルへと駆け上がっていた決定的な転換期。そのタイミングでの報道は、ファンのみならず芸能界全体に凄まじい衝撃を与えた。
だが、騒動の熱狂とは裏腹に、疑惑の実態は極めて不透明なものだった。警察による任意の事情聴取や家宅捜索、あるいは逮捕といった刑事手続きは一切行われず、法的な捜査対象にすらならなかった。事務所側は事実無根として強硬な姿勢を示し、掲載された写真についても薬物使用を裏付ける客観的証拠は皆無に等しかった。つまり、決定打のないプライベート写真と匿名の証言だけが巨大な疑惑の輪郭を作り上げていたのだ。