松岡功氏は1934年12月18日生まれ、兵庫県出身の実業家です。名門・甲南大学を卒業後、1957年に東宝株式会社へ入社しました。創業家の一族でありながら現場での地道な営業・興行経験を積み重ね、映画館の近代化や配給網の再編に尽力。その卓越した経営手腕が高く評価され、1977年に42歳という異例の若さで東宝の代表取締役社長に就任しました。
社長就任後の功績は目覚ましく、日本映画界のビジネスモデルを大きく変革しました。邦画の斜陽化が叫ばれた時代において、スタジオジブリ作品(宮崎駿監督作品など)の配給や劇場アニメ映画のシリーズ化、さらにはシネマコンプレックス(TOHOシネマズ)の全国展開の礎を築くなど、東宝を業界圧倒的一強の収益体質へと押し上げました。
その後、会長や名誉会長を務め、日本アカデミー賞協会の名誉会長や日本映画製作者連盟(映連)の会長などの要職も歴任。単なる一企業のトップにとどまらず、日本のエンターテインメント・カルチャー産業全体の発展に決定的な影響を与えた重鎮として、財界・映画界にその名を刻んでいます。