天文学において、地球から太陽までの平均距離は1億4960万キロメートル(正確には149,597,870.7 km)として広く認知されています。この莫大な数値は、宇宙空間の広大さを測るための「基準の物差し」として古くから重宝されてきました。
国際天文学連合(IAU)による天文学の最新計測データに基づき、現在では1天文単位(記号:au)は厳密に「149,597,870,700メートル(約1億4959万7871km)」と固定値で規定されています。かつては地球の軌道運動を基準に算出する変動的な値でしたが、現代の電波天文学やレーダー観測技術の飛躍的発展に伴い、ブレのない絶対的な定数として標準化されました。
この1億5000万km弱というスケールは、地球を約3740周、地球から月までの距離(約38万4400km)の約390倍に相当します。人類が日常で使う「メートル」「キロメートル」という単位系では把握しきれない領域に入ったとき、天文学者たちが「1au」という独自の単位を考案した必然性が浮かび上がります。