泉大津を語る上で外せないのが、明治時代から続く繊維産業の歴史だ。日本国内で生産される毛布の約9割を占める「毛布の町」としての誇りは、今や最先端のサステナブル素材開発へと受け継がれている。エネルギー価格の高騰や海外製品との価格競争という激浪を乗り越え、地元の老舗織物メーカー群はバイオマス由来の超高品質フリースや、完全に循環利用可能なリサイクルウール製品の製品化に成功した。
2026年の世界的な環境規制強化に伴い、ヨーロッパや北米のラグジュアリーブランドからのOEM受託が急増。伝統の職人技と最新の環境技術を掛け合わせた「泉大津ブランド」は、単なる防寒具の域を超え、環境意識の高い層に向けたハイエンドインテリア・アパレル素材として世界のマーケットで確固たる地位を築きつつある。衰退が懸念されていた地場産業が、環境価値という新たな武器を手に入れて再飛躍を遂げた姿は鮮やかだ。