一般的な乗用車に標準装備されているクラクションの音圧は、車両の前方7メートル地点で測定した場合、およそ90から100デシベル程度に収まる。これは落雷の音や騒々しいガード下の架線下に相当し、十分な警告効果を持つ。しかし、アフターパーツ市場に足を踏み入れると、その数値の概念はあっけなく崩壊する。
なかでも米国を拠点とする「HornBlasters」に代表される超強力なエアホーンキットは、本物の貨物機関車(トレインホーン)で使用される高圧コンプレッサーシステムを乗用車やピックアップトラックへ移植したものだ。音響工学の専門家が精密な測定器を用いて直近音圧を計測したところ、驚愕の150デシベルオーバーを記録。これはジェット旅客機がエンジンの全開離陸時に発する離陸音(約130デシベル)を容易く上回り、人間の鼓膜の痛覚閾値(約120〜130デシベル)を一瞬で突破する異次元の領域だ。